ライズ&ミューラー社の社名は創業者で現代表であり、BD-1を生み出したデザイナーでもある2人、マーカス・ライズ氏とハイコ・ミューラー氏の姓に由来しています。
そしてBD-1の歴史は、ダルムシュタッド工科大学の学生だった2人の出会いにまでさかのぼります。
1992年、当時大学在学中の2人は、 100カ所のスケールポイントをもつスケールサイクルの開発をスタートさせました。
そのスケールサイクルを使った細かいポジション取り、設計の細部寸法と重量の徹底的な検証を行なっていきます。
その後ハイコの家のガレージを作業場として、試作車製作を繰り返す日々がつづきました。そうした努力が実を結び、ついに画期的な折り畳み機構を持ち、走行性能と快適性に優れた名車 BD-1は誕生に至りました。
「環境にもっとも優しい乗り物自転車をもっと手軽に、もっと楽しく、もっと快適に、 そしてもっと安全に、より多くの人に親しんでもらいたい。」
BD-1の最大の特徴である折り畳み機構もこうした2人の信念とヨーロッパの環境から生まれました。
折り畳み機構について「乗り心地と安全性を十分に確保するためにはフレームで折り畳まないことが最大で重要な要素であり、設計で最も苦労した点だ」と後にマーカスは語っています。
BD-1(Birdy)は欧州で最も厳しく、信頼を得ている検査機関EFBeの認定を得ています。
※EFBe 正式名称はEFBe Prueftechnik GmbH
自転車の強度試験、金属疲労度試験、構造試験、走行試験を行っている。
特にフレーム、フォークの試験に就いては世界一厳しい。ドイツ国内では既に自転車検査では最も信頼おける
機関という定評があり、欧州全体でも評価は極めて高くEUが拡大統一となった場合、自転車部門の認定検査機関
となる可能性が高いと言われている。EFBeはドイツの連邦基準であるDINやTUV対応の認証もしているが、
EFBeの基準の方がDINよりずっと厳しい。
1995年
ドイツで世界最初のBirdy(日本名BD−1)が出荷される。
最初は1車種3色(赤、銀、青)からのスタートだった。
1996年
初代BD−1が登場。本国ドイツの発売後1年だったが画期的な折りたたみ方法と折りたたみ自転車とは思えぬスタイリッシュなデザインがマニアに絶賛され日本で爆発的なヒットとなる。
これが世界各国へ飛び火し、折りたたみ自転車の代名詞と呼ばれるまでになる。
・BD−1
1997年
オイルフリーのベルトドライブ式BD−2が追加ラインナップされる。後にBD−2.1へと進化するがニ代でベルトドライブモデルは生産終了になる。
・BD−1 ・BD−2
1998年
BD−1をロングツーリングにも使用出来るように内装3段x外装7段の21段変速を搭載したBD−3がラインナップに加わる。
通常のBD−1とBD−3はキャリパーブレーキではなくMTB用のVブレーキが装備される事になる
・BD−1 ・BD−2.1 ・BD−3
1999年
全身黒ずくめのブラックモデル。BD−1Zが日本オリジナルモデルとして登場する。
・BD−1 ・BD−1Z ・BD−3
2000年
5周年のミレニアムを記念してアニバーサリープレートを付けたモデルやスケルトンのi-Macが流行。BD−1も下地が見え、透明感のあるカラーリングを施した5色のBD-1Colorsが発売になる
・BD−1C ・BD−1Color ・BD−1 ・BD−3
2001年
BD−1は全てアルミフレームだったがメインフレームにシームレスのチタンチューブを使ったBD−1tiがドイツに先駆け、
ラインアップに加わる。更にマニアからの要望が多かったフロントチェーンリングのダブル化に応えフレーム形状を再設計し、
小径折りたたみスポーツバイクとしては初のフロントダブルギヤ付き18段変速のBD−1Wが登場。
また、同時に女性や小柄な方の為にハンドル傾斜角を2度内傾させたBD−1Cが追加ラインナップされる。
・BD−1C ・BD−1 ・BD−1W ・BD−3 ・BD−1Ti
2002年
メインフレームだけチタンを使用したBD−1Tiのフロントフォークとスイングアームもチタン化し、更にディスクブレーキを搭載するなどハイエンドモデルとして進化させる。
・BD−1 ・BD−1W ・BD−3 ・BD−1Ti
2003年
シマノから小径車専用コンポーネントのカプレオが発売され、いち早くコンポーネントを搭載したBD−1CAPREOが発売になる。
同時にフレームのマイナーチェンジを行いシートピラーのクイックレリーズ位置を前側に移動させ、rmロゴをエンボス加工したエンボスフレームをBD−1カプレオ、BD−1W、BD−3で採用する。
更にBD−1を小型化した14インチ内装3段変速モデルのBD−Frogをラインナップに追加する。また、BD−1はフロントブレーキワイヤーがフロントフォークの中を通るように変更される
・BD−1 ・BD−FROG ・BD−1CAPREO ・BD−1W ・BD−3 ・BD−1Ti
2004年
本国の10周年に先駆けて記念モデルとして高級パーツやコンプリートホイール等を装着したスペシャルエディションBD−1SPが限定発売される。
2年間ランナップから消えてしまったBD−1Cも再度ラインナップに加え、惜しくも99年の1年だけで廃盤になってしまったブラックカラーのBD−1Zを更に進化させて発売。
・BD−1 ・BD−FROG ・BD−1C ・BD−1Z ・BD−1CAPREO
・BD−1W ・BD−3 ・BD−1SP
2005年
BD−1を軽量化した9.7kgのBD−1 9.7(ナインポイントセブン)を限定モデルとして発売。
そして、待望の内装3段x外装8段の駆動系パーツ、インテゴがシマノから発売され、BD−3に搭載される。
また、お子様も一緒に楽しめるようにと、小学生から乗れる子供用のBD−1KIDSを追加ラインナップ。
・BD−1KIDS ・BD−1 ・BD−FROG ・BD−1C ・BD−1Z
・BD−1CAPREO ・BD−1W ・BD−3 ・BD−1 9.7
2006年
日本で最初のBD−1が発売されてから10年。
自転車業界の中でも折りたたみ自転車や小径車と言うカテゴリーが確立したお陰でBD−1に使用出来るパーツも充実し、
この間に工場の技術力も大幅に向上した為発売当初は技術的に無理だった事も出来るようになり、
ついにアルミモノコックで形成されたフレームが完成する。
リアのスイングアームも流動的なフレームデザインにマッチするように作り直され、BD−1カプレオとBD−3INTEGOのみにこのフレームが使われる。
このフレームの発売に伴ってスタンダードモデルも全てエンボスフレームに変わり、旧タイプのフレームは幕を下ろす。
また、BD−1改造の最終型としてドロップハンドル化に挑む方が多い事からフレーム各部を若干改良し、
20インチホイール、フロントダブル、ドロップハンドルと言う究極の組み合わせで作ったBD−1Rを限定生産。
更に新しい試みとして自動変速機能を持つシマノ サイバーネクサスをエンボスフレームに載せたBD−1CYBER NEXUSも追加ラインナップする。
・BD−1KIDS ・BD−1 ・BD−FROG ・BD−1BK ・BD−1BKSP ・BD−1CAPREO
・BD−3INTEGO ・BD−3CYBER NEXUS ・BD−1R ・BD−1Titanium